異汗性湿疹・汗疱

異汗性湿疹・汗疱とは

異汗性湿疹(いかんせいしっしん)や汗疱(かんぽう)は、手足にできる小さい水ぶくれ、ポツポツのことです。

春や夏に多くみられ、かゆみが強くどうしてもかいてしまう方も多い症状です。

異汗性湿疹(いかんせいしっしん),汗疱(かんぽう)画像01

異汗性湿疹・汗疱の症状

異汗性湿疹・汗疱は、手指や足に小さいポツポツがみられ、特に指の側面にできやすい特徴があります。
また、皮むけのみみられる場合もあります。

異汗性湿疹・汗疱の正体

異汗性湿疹・汗疱の正体は、皮膚に強い炎症が起こり、水ぶくれができた状態です。

皮膚表面の表皮で強い炎症が起こり、むくんで水疱になります。この水疱がポツポツに見えます。

異汗性湿疹・汗疱の原因

異汗性湿疹・汗疱の原因ははっきりわかっていませんが、汗の管と関係があることが報告されています。

アトピー性皮膚炎や金属アレルギーの方に多く、また季節の変わり際、タバコ、ピルなどの薬剤で症状が悪化しやすくなります。

特にチョコレートやナッツ類はニッケルなどの金属をごくわずかに含んでいるため、多く摂取すると異汗性湿疹が出やすくなりますので注意が必要です。


普通の手湿疹と同じように洗剤や頻繁の手洗い、また密封性の高い手袋の使用でも悪化することがわかっています。

異汗性湿疹・汗疱に似た症状

足や手の水虫(足白癬・手白癬)

一番見極めが必要な症状は、足や手の水虫(足白癬・手白癬)です。

水虫でもかゆみの水ぶくれや皮むけがでるためです。

見た目のみでは診断が難しいため、鏡検という顕微鏡検査で水虫かどうか判断します。


掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)

手のひら、足の裏に水ぶくれや膿をもった水ぶくれ、赤み、皮むけがみられます。

扁桃炎や虫歯、中耳炎や歯科金属への金属アレルギーが関係しています。

異汗性湿疹と見た目は似ていますが、膿をもった水ぶくれが多いことや赤み(紅斑)が目立つことなどで見極めます。


かぶれ(接触皮膚炎)

金属かぶれや漆かぶれなどかぶれも手足にかゆみや赤み、水ぶくれが出ます。

かぶれは、原因に触れた場所に強く症状が出るため、症状の出ている範囲や状態で診断します。


異汗性湿疹・汗疱の治療

異汗性湿疹(いかんせいしっしん),汗疱(かんぽう)画像02

治療の基本はステロイドの塗り薬や保湿剤となります。

ステロイドの塗り薬は、手や足は皮膚が厚いため、デルモベートやマイザー、アンテベートなど強めの軟膏やクリームを使うことが多くなります。

軟膏はベタベタしてしまうため、クリームをおすすめすることもあります。


ステロイドの塗り薬で症状がよくならない時は、エキシマライトによる紫外線治療を行います。

エキシマライトによる紫外線治療は、肌の炎症を調節し抑える効果があり、アトピー性皮膚炎や乾癬、異汗性湿疹などの湿疹・皮膚炎を改善させることができます。

週1~2回通院し治療していくことがおすすめです。

※エキシマライトや紫外線治療についてはこちらもご参照ください。


ステロイドの塗り薬が合わない、使いにくい方には、アトピー性皮膚炎で保険適応のお薬を使用することもあります。

プロトピック、コレクチム、モイゼルト、ブイタマーといわれる非ステロイドのお薬になります。

気になる方はお気軽にご相談ください。


異汗性湿疹・汗疱は汗が関係している湿疹になりますので、汗を抑える治療でも症状がよくなります。

手汗に使用されるアポハイドローションや塩化アルミニウム液、また自由診療になりますがボトックス注射も効果があることがわかっています。

まとめ

季節の変わり目にできる手足のポツポツは異汗性湿疹・汗疱かもしれません。

また水虫と思って受診された患者様で異汗性湿疹であったことも多く経験しております。

気になる症状がありましたら、上野御徒町ファラド皮膚科までご相談ください。

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