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血管腫・赤あざの治療

生まれつき赤いあざがある」「赤ちゃんの赤いあざが大きくなってきた」「子どもの頃からの赤あざが大人になっても残っている」など、血管腫・赤あざについてご相談にいらっしゃる方は少なくありません。

血管腫には自然に薄くなるものもありますが、早めの治療が望ましいものや、Vビームレーザーによる保険治療の対象になるものもあります。

本記事では、血管腫・赤あざの種類、治療法、Vビームレーザー、保険適用、赤ちゃん・子どもの治療時期について、皮膚科専門医が解説します。

血管腫・赤あざとは?

血管腫の患部写真

血管腫・赤あざとは、皮膚の血管が増えたり広がったりすることで、皮膚が赤く見える状態です。

生まれつきあるもの、生後しばらくして目立つもの、大人になってから出てくるものがあり、種類によって自然経過や治療法が異なります。

自然に薄くなるタイプもありますが、治療を検討した方がよいタイプもあるため、まずはどの血管腫かを診断することが大切です。

血管腫・赤あざの主な種類

種類特徴治療の考え方
単純性血管腫(毛細血管奇形)生まれつきある平らな赤あざVビーム治療を検討
乳児血管腫・いちご状血管腫生後数週間から赤く盛り上がるVビーム、内服治療、経過観察を検討
サーモンパッチ単純性血管腫の一種、額・まぶたなどの淡い赤み自然に薄くなることが多く、 残る場合はVビーム治療を検討
ウンナ母斑単純性血管腫の一種、うなじにみられる赤あざ目立つ場合はVビーム治療を検討
さくらんぼ血管腫成人以降に増える赤いできものVビームなどを検討
くも状血管腫細い血管が放射状に広がるVビーム治療を検討

単純性血管腫(毛細血管奇形)とは?

単純性血管腫の患部写真

単純性血管腫は、生まれつきある平らな赤あざです。皮膚の浅い部分で細い血管が増えたり広がったりすることで、赤色から赤紫色に見えます。

境界が比較的はっきりしており、自然に消えにくいことが特徴です。年齢とともに色が濃くなることや、少し厚みが出ることもあります。

特殊なタイプとして、顔の中央付近に淡い赤みとして出るサーモンパッチがあります。新生児の20〜30%程度にみられ、2歳頃までに自然に薄くなることが多いですが、残る場合はVビーム治療を行うことがあります。

また、首の後ろに生まれつきみられるタイプはウンナ母斑と呼ばれ、サーモンパッチよりも残りやすい特徴があります。かつては治療せず様子をみていたことも多かったのですが、大人になっても気になることがありVビームによる治療を行う場合も増えています。

乳児血管腫・いちご状血管腫とは?

乳児血管腫 いちご状血管腫の患部写真

乳児血管腫は、以前「いちご状血管腫」と呼ばれていた赤あざです。出生時には目立たず、生後3〜4週頃から赤みが出て、3〜6か月頃に赤い盛り上がりとして目立ってくることがあります。

その後、徐々に小さくなっていくことがありますが、盛り上がりの程度や小さくなり方には個人差があります。自然に小さくなる場合でも、皮膚のたるみ、瘢痕、毛細血管拡張などが残ることがあります。

特に、顔、目の周囲、鼻、口、耳の近く、陰部などにある場合や、急に大きくなっている場合は、早めの受診をおすすめします。

さくらんぼ血管腫とは?

さくらんぼ血管腫の患部写真

さくらんぼ血管腫は、成人以降に増えることが多い赤いほくろのような血管腫です。顔や体に少しずつでき、見た目が気になる場合はVビーム治療を検討します。

さくらんぼ血管腫の原因、治療法、治療症例、よくある質問については、さくらんぼ血管腫のページをご参照ください。

くも状血管腫とは?

くも状血管腫の患部写真

くも状血管腫は、中心に赤い点状の盛り上がりがあり、その周囲に細い血管が放射状に広がる血管腫です。クモが足を広げたように見えるため、この名前がついています。妊娠や肝機能異常によってできることもあります。

早めに受診した方がよい血管腫・赤あざ

次のような血管腫・赤あざは、早めの受診をおすすめします

受診をおすすめする状態理由
顔にある将来的に目立ちやすいため
目の周囲にある視力への影響を確認するため
鼻・口・耳の近くにある変形や機能面の影響を考えるため
急に大きくなっている乳児血管腫の増殖期の可能性があるため
出血・ただれがある潰瘍化している可能性があるため
盛り上がりが強い跡が残る可能性があるため
範囲が広い治療計画を早めに立てるため

治療が必要か、経過観察でよいかは、診察で判断します。

血管腫・赤あざの治療法

Vビームレーザー治療

Vビームは、赤みに反応する色素レーザーです。血管内のヘモグロビンをターゲットにして、赤あざや血管の赤みを目立ちにくくします。

単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症などに用いられ、症状に応じて複数回の治療を行います。

Vビームによる血管腫・赤あざ治療や詳しい仕組みについてVビーム治療ページで詳しく解説しています。

プロプラノロール内服治療

乳児血管腫では、盛り上がりが強い場合、急速に大きくなる場合、目や口周囲など機能面に影響する可能性がある場合に、プロプラノロール内服治療を検討することがあります。

内服治療が必要と判断した場合は、総合病院や大学病院など専門施設へご紹介します。

経過観察

自然に薄くなる可能性が高いもの、小さく目立ちにくいもの、すでに退縮傾向があるものでは、経過観察を選択することもあります。

Vビーム治療は保険適用になりますか?

血管腫・赤あざの中には、Vビームレーザーが保険適用となるものがあります。

疾患保険適用の目安
単純性血管腫保険適用
乳児血管腫・いちご状血管腫保険適用
さくらんぼ血管腫自費治療
くも状血管腫診断により判断

保険診療での費用は、照射範囲、負担割合、医療証の有無によって変わります。保険適用の場合、治療間隔は原則として3か月ごとになります。

血管腫・赤あざのVビーム治療は何回必要ですか?

Vビーム治療の回数は、血管腫の種類、部位、深さ、範囲、年齢によって異なります。多くの場合は複数回の治療が必要です。

目安として、毛細血管奇形・単純性血管腫では、子どもで3〜10回程度、大人で5〜10回程度の治療が目安になります。乳児血管腫(いちご状血管腫)では、3〜10回程度が目安です。

ただし、早期で浅い血管腫ほど反応しやすい傾向があり、部位や赤みの深さによって必要回数は変わります。さくらんぼ血管腫やくも状血管腫は、1〜2回で目立ちにくくなることもあります。

赤ちゃん・子どもの血管腫治療はいつから始めるべき?

単純性血管腫や乳児血管腫などの赤あざは、「いつから治療を始めるべきか」で迷われる方が多い症状です。

血管腫は、年齢が低い時期の方がレーザー治療の効果を得やすいことがあります。乳児期は皮膚が薄く、レーザーが届きやすい時期です。また、成長前の方が治療範囲を小さくできる可能性があり、幼稚園や保育園が始まる前は日焼け対策もしやすいという利点があります。

また、年齢が上がると治療時に動いてしまうことがあり、場合によっては全身麻酔下でのレーザー治療が必要になることもあります。そのため、赤ちゃんや小さいお子さんの血管腫・赤あざは、早い時期に一度ご相談いただくことをおすすめしています。

当院では、生後1か月未満のお子さんでも、必要に応じて近隣小児科からのご紹介でレーザー治療を開始することがあります。すべての血管腫にすぐ治療が必要なわけではありませんが、治療が必要か、経過観察でよいかを診察で判断します。

お子さんの赤あざについてご不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。

当院の症例

症例1 【0歳女児】右大腿の乳児血管腫(いちご状血管腫)

症例 0歳女児 右大腿の乳児血管腫 いちご状血管腫

生後1ヶ月の頃から右大腿の乳児血管腫に対してVビーム照射を4回行いました。赤みも消え目立たなくなっています。

施術Vビームレーザー治療【保険適用】
費用約8,000円〜33,000円
保険診療3割負担の場合(照射面積で変わります)
本施術では総額約8,000円
副作用・リスク腫れ・内出血など

症例2 【0歳男児】左足の乳児血管腫(いちご状血管腫)

症例 0歳男児 左足の乳児血管腫 いちご状血管腫

生後2ヶ月の頃から左足の乳児血管腫に対してVビーム照射を2回行いました。赤みも消え目立たなくなっています。

施術Vビームレーザー治療【保険適用】
費用約8,000円〜33,000円
保険診療3割負担の場合(照射面積で変わります)
本施術では総額約8,000円
副作用・リスク腫れ・内出血など

症例3 【20代男性】顎の単純性血管腫(毛細血管奇形)

症例 20代男性 顎の単純性血管腫毛細血管奇形

生下時からある顎の単純性血管腫に対してVビーム照射を4回行いました。赤みも消え目立たなくなっています。

施術Vビームレーザー治療【保険適用】
費用約8,000円〜33,000円
保険診療3割負担の場合(照射面積で変わります)
本施術では総額約8,000円
副作用・リスク腫れ・内出血など

症例4 【8歳男児】鼻の毛細血管拡張症(くも状血管腫)

症例 8歳男児 鼻の毛細血管拡張症くも状血管腫

鼻の毛細血管拡張に対してVビーム照射を行いました。筋状の血管が目立たなくなっています。

施術Vビームレーザー治療【保険適用】
費用約8,000円〜33,000円
保険診療3割負担の場合(照射面積で変わります)
本施術では総額約8,000円
副作用・リスク腫れ・内出血など

症例5 【30歳代男性】お腹のさくらんぼ血管腫

症例 30歳代男性 お腹のさくらんぼ血管腫

お腹のさくらんぼ血管腫に対してVビーム治療を行いました。施術後1ヶ月後で少し色素沈着がでていますが、血管腫がなくなっています。

施術Vビームレーザー治療【自由診療】
費用1つ 4,400円(税込)
本施術では2つ・総額8,800円(税込)
副作用・リスク腫れ・内出血など

Vビームレーザーのその他の治療症例については、Vビームのページをご残照ください。

血管腫・赤あざ治療の注意点・副作用

Vビーム治療後は、赤み、腫れ、内出血のような紫斑、かゆみ、かさぶた、色素沈着などが出ることがあります。

治療後は日焼けを避け、こすらないように注意してください。日焼けをしている場合や強い炎症がある場合は、レーザー治療を延期することがあります。

血管腫・赤あざの種類や深さによっては、複数回治療を行っても赤みが完全には消えず、薄く残ることがあります。

よくある質問

血管腫と赤あざは同じですか?

血管腫は、血管が増えたり広がったりすることで赤く見える皮膚症状です。一般的に「赤あざ」と呼ばれるものの中に、単純性血管腫、乳児血管腫、サーモンパッチ、ウンナ母斑があります。

血管腫は自然に治りますか?

血管腫は、種類によって自然経過が異なります。サーモンパッチや一部の乳児血管腫(いちご状血管腫)は自然に薄くなることがありますが、単純性血管腫は自然に消えにくい赤あざです。乳児血管腫も、盛り上がりや跡が残ることがあるため、気になる場合は早めの受診をおすすめします。

赤ちゃんの血管腫はいつ受診すべきですか?

生後数週間から赤みや盛り上がりが出てきた場合、急に大きくなっている場合、顔・目の周囲・鼻・口・耳の近くにある場合は、早めの受診をおすすめします。

乳児血管腫は自然に小さくなることもありますが、盛り上がりや跡が残る場合があります。また、単純性血管腫や乳児血管腫などの赤あざは、早期に治療を開始することでレーザーの効果を得やすいことがあります。

治療が必要か、経過観察でよいかを判断するためにも、赤ちゃんの赤あざが気になる場合は早めにご相談ください。

単純性血管腫は治療した方がよいですか?

単純性血管腫は、生まれつきある平らな赤あざで、自然に消えにくいことが多いです。年齢とともに色が濃くなったり厚みが出たりすることがあるため、目立つ部位や将来的な変化が心配な場合は、Vビーム治療を検討します。

血管腫のVビーム治療は保険適用ですか?

単純性血管腫、乳児血管腫は、診断によりVビーム治療が保険適用になる場合があります。さくらんぼ血管腫などは自費診療になることがあります。

Vビーム治療は何回必要ですか?

治療回数は、血管腫の種類、部位、深さ、範囲、年齢によって異なります。目安として、単純性血管腫では子どもで3〜10回程度、大人で5〜10回程度、乳児血管腫では3〜10回程度を検討します。さくらんぼ血管腫やくも状血管腫は、比較的少ない回数で目立ちにくくなることもあります。

大人の血管腫・赤あざも治療できますか?

大人の血管腫・赤あざも治療対象になることがあります。子どもの頃からある単純性血管腫、大人になってから増えてきたさくらんぼ血管腫、鼻や頬にみられるくも状血管腫、毛細血管拡張症などは、Vビーム治療を検討します。保険適用か自費診療かは診断によって異なります。

Vビーム治療後に赤みが残ることはありますか?

血管腫・赤あざの種類や深さによっては、複数回治療を行っても赤みが完全には消えず、薄く残ることがあります。特に、大人になってから治療を開始した場合や、血管が深い場合、手足の赤あざ、範囲が広い赤あざでは、治療後も一部の赤みが残ることがあります。

まとめ|赤あざ・血管腫の治療は上野御徒町ファラド皮膚科へ

赤あざ・血管腫は、種類によって治療方針が異なります。単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症、さくらんぼ血管腫、くも状血管腫など、それぞれ保険適用の有無や治療回数、治療方法が異なります。

上野御徒町ファラド皮膚科では、皮膚科専門医が血管腫・赤あざの種類を診断し、Vビーム治療の適応、保険適用の有無、治療回数の目安についてご説明します。赤あざの種類、年齢、部位に合わせてレーザー設定を調整し、必要に応じて総合病院・大学病院などへの紹介も行っています。

赤ちゃんの赤あざ、お子さんの血管腫、大人になってから気になる赤いできものまで、お悩みの方はお気軽にご相談ください。

【参考文献】

上條 広章

記事制作監修

院長 上條 広章(かみじょう ひろあき)

資格

  • 東京大学医学部卒業
  • 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
  • 医学博士(東京大学大学院医学系研究科)など

所属学会

  • 日本皮膚科学会
  • 日本美容皮膚科学会 など

※詳しくは医師紹介のページをご覧ください。

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