扁平母斑(茶あざ)

扁平母斑とは

扁平母斑とは

扁平母斑は、茶あざともいわれる褐色の斑点です。カフェオレ斑(Café-au-lait斑)とも言われ、辺縁が滑らかで円形のタイプと、地図のように辺縁がぎざぎざしているタイプの2つのタイプに分かれます。生まれつきあることが多いのですが、思春期など成長して出てくるタイプの扁平母斑もあります。全人口の2~10%くらいの方に見られることがわかっており、多くの方にみられます。
神経線維腫症(Neurofibromatosis)やMcCune Albright症候群といった症状でも同じような茶色い斑点が出ますがこれらは扁平母斑とは分類しない決まりになっています。

ベッカー母斑について

ベッカー母斑は別名「遅発性扁平母斑」ともよばれ、思春期に片側の背中や胸に出てくる褐色斑になります。男性に多く、茶色い斑点のところが多毛になっているのが特徴になります。男性ホルモンが関係しているのではないかとされています。

扁平母斑と似ている症状

扁平母斑は基本的には診断が簡単ですが、小さいお子さんでは生まれつきのホクロ(先天性色素性母斑)と見極めることが難しいことがあります。扁平母斑では均一な色をしていますが、ホクロでは色の濃淡があるのが特徴です。成長に従って診断できることや、ダーマスコピーを用いて診断していきます。
体全体にたくさん見られる場合や広い範囲に見られる場合は、神経線維腫症1型やMcCune Albright症候といったものでないか疑い診断していきます。

治療について

扁平母斑は自然に薄くなることはないので薄くするためにはレーザー治療が必要です。一般的なレーザーの中でQスイッチルビーレーザーが唯一保険適用のレーザーとなり当院でもQスイッチルビーレーザーにて扁平母斑の治療を行っています。レーザー治療の間隔は3ヶ月になります。

ただ扁平母斑はレーザー治療をしても全員が薄くなるわけではありません。レーザー治療をして薄くなる方もいれば、変わらない方、またまれに茶色が濃くなってしまう方もいらっしゃいます。茶色が濃くなっても基本的には1年くらいで元の濃さに戻ることが多いです。①乳幼児、②地図上に辺縁がぎざぎざしている、③顔にあるものがレーザーで消えやすいと報告されています。レーザーで薄くなったかどうかの判定は、レーザー後すぐにはできず、治療3ヶ月後に行います。

このようにすべての扁平母斑がレーザーで薄くなるわけではないため、大きい扁平母斑では一部を試験的にレーザー照射しその反応をみて、薄くなるようでしたらその後全体にレーザー治療をすることもあります。小さい扁平母斑であれば、最初から全体をレーザー治療することもあります。ご希望も聞きながら治療を進めていきますのでお気軽にご相談ください。

Qスイッチルビーレーザーについてはこちらもご参照ください。

当院の症例

症例【1歳女児】腹部の扁平母斑

腹部の扁平母斑

生まれつきのお腹の扁平母斑にQスイッチルビーレーザー照射を2回行いました。茶色さがなくなり薄くなっています。

施術 Qスイッチルビーレーザー治療
費用 約6,000円~12,000円(税込)保険診療3割負担の場合(照射面積で変わります)
本施術では総額約6,000円(税込)
副作用・リスク 腫れ・水ぶくれ・色素沈着など

費用

Qスイッチルビーレーザー(保険適用) 1回 約6,000円~12,000円(税込)
保険診療3割負担の場合(照射面積で変わります)

まとめ

扁平母斑は多くの方に見られる茶あざになります。レーザー治療が可能ですので、当院にお気軽にご相談ください。

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