太田母斑とは
太田母斑(おおたぼはん)とは、1939年に日本人の太田正雄先生が世界で初めて報告した青あざの一種で、英語でも「Nevus of Ota」と呼ばれ日本人の名前がついています。日本人を含む黄色人種に特に多く、日本では1000人に1−2人の発生率とされています。また乳児や思春期の女子に多くみられ、生後すぐに現れる「早発型」と思春期に現れる「遅発型」の2種類が知られています。
顔の片側のおでこや頬に、青色~褐色調の色素斑がみられます。色味は、均一でなく、青色や褐色の点が混ざっています。眼球メラノーシスといい、白目にも青い色素斑がみられることもあります。
太田母斑の特徴
太田母斑では、真皮という皮膚の深いところにメラニン色素をもつメラノサイトという細胞がおり青くみえます。
太田母斑のレーザー治療
太田母斑では、皮膚の深いところにメラニン色素をもった細胞が増えているのでこれらを消していくことが治療となります。Qスイッチレーザーは保険適応であり、徐々に青色を薄くすることができます。
保険適応で3ヶ月以上間隔をあけて5回以上の照射が必要となります。レーザー治療を進めていくと徐々に薄くなっていきます。照射後はかさぶたなどができる場合がありますが、その場合は1〜2週間程度でかさぶたがはがれます。照射後1週間で経過観察の診察にご来院いただきます。
特に乳幼児の時は、皮膚も薄くレーザーへの反応がよく、回数を少なく治療できます。ただ太田母斑の青みが成長に従って新たに出てくることもあるので注意が必要です。また目の周りの色味の改善には、レーザー治療の回数が多く必要なことがわかっています。
日焼けをしていると、レーザーの治療ができないことがあるため、レーザー治療の前後は日焼け対策をおすすめしています。
太田母斑はレーザー治療の発展で、かなり薄くできることもあるため当院にお気軽にご相談ください。
料金について(保険診療で3割負担の場合)
Qスイッチレーザーの治療費は、照射面積で料金が変わります。
都内の場合、中学生までは公費負担により無償でレーザー治療を受けられます。
4cm²以下 | 約6,000円 | |
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4~16cm² | 約7,100円 | |
16~64cm² | 約8,700円 | |
64cm²以上 | 約12,000円 |