2024.09.25 Vビーム
Vビーム治療とは?保険適用と自由診療による治療方法の違いも解説
代表的な色素レーザーであるVビームは、さまざまな血管病変に利用できる医療機器です。
しかし保険適用と自由診療では治療方法や治療範囲が異なります。
ここでは、Vビームの特徴と、Vビームを保険適用・自由診療で治療をしたときの違いについて解説します。
Vビームとは?
Vビームは米国シネロン・キャンデラ社の製品であり、各種血管病変の治療に使われている医療機器です。
Vビームから照射されたレーザーは、血管を流れる血液中のヘモグロビンに吸収され熱に変換されると、周囲の組織へと熱が伝わって、対象となる血管が熱破壊されます。
このように赤みに有効なアプローチができる治療機器は限られています。
Vビームで対応できる症状とは?
Vビームは、血管が原因で肌に赤みがあらわれているような幅広い症状に対応できます。
- 単純性血管腫
- いちご状血管腫(乳児血管腫)
- 毛細血管拡張症
- 酒さ
- 傷痕
- 赤いニキビ、ニキビ痕
- 老人性血管腫(赤いほくろ)
- 小ジワ、しみ、肌のくすみ
など
当院では「日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医」・「日本レーザー医学会認定のレーザー専門医」の資格をもつ院長が、適切な診断を行い症状に合わせた治療をしています。
肌に赤みがあらわれているなど、気になるお悩みがある方はいつでも当院までご相談ください。
保険適用のVビーム治療とは
健康保険や各種社会保険を利用して、安く治療を受けたいと考える方も多いのではないでしょうか。
保険適用でVビーム治療を受けるためには、さまざまな制約があります。
とくに実際の治療に関係している代表的なものについて紹介します。
対象となる疾患が定められている
Vビームの場合、「単純性血管腫」、「いちご状血管腫(乳児血管腫)」、「毛細血管拡張症」と診断されたときのみ保険適用の対象です。
医師の診察を受けてこれ以外の疾患だと判断されたときには、保険が適用できません。
厚生労働省が認めた薬しか使用できない
保険適用のVビーム治療で麻酔薬などが必要になったときには、基本的に日本国内で治療効果が認められている「薬価収載医薬品」のみ利用できます。
研究段階の薬や、海外でのみ効果が認められている薬など「薬価収載医薬品」でないものは利用できません。
治療間隔が決まっている
保険適用でVビームの施術を継続して受ける必要があるときには、前回の施術から3か月を経過すれば治療できます。
前回の施術から3か月経過していないときには、保険適用の治療が受けられません。
このように、保険適用でVビームの施術を受けるときには、さまざまな決まりを守らなければなりません。
対象の症状であれば安く治療を受けられる可能性はあるのですが、医師の診察によっては対象外となる可能性もあることを理解しておきましょう。
当院の保険適用のVビーム症例
症例1 【40歳代女性】両頬の毛細血管拡張(2回実施)
両頬の毛細血管拡張に対して2回Vビーム照射を行いました。
筋状の血管が目立たなくなっています。
施術 | Vビームレーザー治療2回 | |
---|---|---|
費用 |
約8,000円~33,000円 保険診療3割負担の場合(照射面積で変わります) 本施術では総額22,000円(税込) |
|
副作用・リスク | 腫れ・内出血など |
症例2 【0歳女児】右大腿の乳児血管腫(いちご状血管腫)
生後1ヶ月の頃から右大腿の乳児血管腫に対してVビーム照射を4回行いました。
赤みも消え目立たなくなっています。
施術 | Vビームレーザー治療 | |
---|---|---|
費用 |
約8,000円~32,000円(税込) 保険診療3割負担の場合(照射面積で変わります) 本施術では総額約32,000円(税込) |
|
副作用・リスク | 腫れ・内出血など |
自由診療のVビーム治療とは
自由診療でVビーム治療を受けるときには、保険診療のような決まりはありません。
ここでは代表的な自由診療のポイントについて紹介します。
幅広い疾患に対応できる
Vビームは血液中のヘモグロビンという赤い色に反応するレーザーのため、肌に赤みがあらわれているような疾患に用います。
赤みに大きな効果をもつ治療は少ないため、他の治療では改善できないような病気についても治療ができます。
自由診療では、保険適用の対象とされている「単純性血管腫」、「いちご状血管腫(乳児血管腫)」、「毛細血管拡張症」以外の幅広い疾患にも対応できます。
たとえば「酒さ」、「ニキビ、ニキビ痕」、「傷痕」、「小ジワ、しみ、肌のくすみ」などです。
さまざまな薬が使える
Vビームの効果を実感したいときには、Vビームの施術にくわえて各種の薬やスキンケア製品などの利用がオススメです。
自費診療では薬の制限がないため、症状によっては海外でのみ効果が認められているような薬も使えるかもしれません。
治療間隔が短くなる
自費診療では、治療間隔の設定に関しても各クリニックが自由に設定できます。
Vビームを自費診療で治療したいとき、当院では1か月おきに治療が可能です。
自費診療は厳格な決まりが定められていないため、各クリニックで柔軟に治療方法を決定できます。
特に一人ひとりで異なる肌状態に合わせて、きめ細やかな対応ができるため、美容に関するお悩みがある方や、複数の肌悩みが気になる方などには大きなメリットとなることでしょう。
ただし、保険が使えないため治療費は全額自費となる点に注意が必要です。
当院の自費診療のVビーム治療症例
症例1 【30歳代女性】左こめかみのニキビ跡の赤み(3回実施)
ニキビ跡の赤みに対して3回Vビーム照射を行いました。
1回で少し赤みがとれ、3回後に赤みがかなり目立たなくなっています。
施術 | Vビームレーザー治療3回 | |
---|---|---|
費用 |
ニキビ跡に対するVビームレーザー狭い範囲 10,780円(税込) (本施術では総額32,340円(税込)) |
|
副作用・リスク | 腫れ・内出血など |
症例2 【40歳代女性】背部の傷あと(ケロイド)(3回実施)
傷あとの赤みに対して3回Vビーム照射を行いました。
3回後に赤みがかなり目立たなくなっています。
施術 | Vビームレーザー治療 | |
---|---|---|
費用 |
ニキビ跡に対するVビームレーザー狭い範囲 10,780円(税込) (本施術では総額32,340円(税込)) |
|
副作用・リスク | 腫れ・内出血など |
まとめ
Vビームは、肌に赤みがあらわれるような症状に対して治療ができる医療機器です。
もし保険適用で治療を受けたいと思っても、保険適用するためにはさまざまな決まりがあります。
そのため実際に医師の診断で、保険診療の対象外となったときには、保険を使えないこともあるのです。
自費診療の場合、厳格な規則はありません。
そのため現在の肌状態やさまざまな悩みに対してアプローチしやすいといえます。
ただし保険を使っていないため、治療費が全額自費になることに注意しなければなりません。
当院では、Vビームを使った保険適用・自費診療のどちらも対応できます。
お一人おひとりのご予算やお悩みなどに合わせた治療を提案しているので、いつでもお気軽にご相談ください。