2024.09.09 Vビーム
【赤ら顔の改善に】Vビームで治療できる?|効果や気を付けるポイントについて解説
赤ら顔は毛細血管が拡張して皮膚表面から赤みが見える場合や、皮膚が炎症を起こしている場合に、肌の赤みとなって現れることがあります。
今回は、赤ら顔に効果的とされるVビームの治療内容や他の施術との比較、施術前後の注意点などをご説明します。
赤ら顔の特徴
赤ら顔は、なんらかの原因により顔に赤みが出ている状態です。肌のチクチク感、ほてり、かゆみを感じることがあります。
酒さは赤ら顔になり、肌の赤みだけでなく、ニキビのようなブツブツがでることもある慢性の皮膚疾患です。
紅斑毛細血管拡張型、丘疹膿疱型、鼻瘤など、症状によって複数のタイプに分類されます。
遺伝的に赤くなりやすい体質、紫外線や温度差などの環境的な要因、誤ったスキンケア、アルコールや香辛料、ホルモンバランスの乱れなど、さまざまな要因が重なって症状が出ると考えられています。
色白で皮膚が薄い人に症状が現れやすいといわれています。
Vビームとは
Vビームは色素レーザーの一種で、血管中のヘモグロビンに反応してさまざまな皮膚疾患を治療することができます。
Vビームは595nmの波長をもつレーザーであり、拡張した血管や異常のある血管を破壊して肌の赤みを改善するため、正常な血管が破壊されることは基本的にありません。
赤ら顔以外にも、次の症状や疾患に対応しています。
- 単純性血管腫
- いちご状血管腫(乳児血管腫)
- 毛細血管拡張症
- 老人性血管腫
- 赤いニキビ、ニキビ痕
- 傷痕の赤み
- シミや小じわ
当院では、厚生労働省から承認されている最新機種のVビームⅡという医療機器を使用しています。
健康保険が適応される病気の場合、保険適応で治療可能です。
また血管を減らすだけでなく、コラーゲンの生成を促すため、小じわや肌のハリ、毛穴の開きの改善などにも効果が期待できます。
レーザー照射時の冷却ガスの噴射により、肌を冷やしながら行うことで痛みやダウンタイムの軽減につながります。
毛細血管拡張症の場合は保険適応となり、3ヵ月に1回の間隔で治療可能です。5~6回の施術を推奨しています。
フォトフェイシャル(光治療)との違い
Vビームは血液中のヘモグロビンに反応するレーザーです。
一方、フォトフェイシャル(光治療)は、肌赤みの原因ヘモグロビンに加え、メラニン色素など他の色素にも反応します。
また保険適応外です。
フォトフェイシャルなどの光治療は同時に複数の波長の光を照射するため、肌の赤み以外にも肌のシミやくすみなど幅広いお悩みを改善に導きます。
Vビームは赤みに特化していますので赤ら顔の赤みや、毛細血管拡張を破壊して減らすことができます。
一方、フォトフェイシャルはマイルドに赤みを減らすことができます。またフォトフェイシャルでは、様々な波長の光が含まれるため、一部の光はVビームのレーザー光より肌の深いところに届き、深いところの赤みを減らすことができます。
フォトフェイシャル(光治療)は3~5週間に1回の施術を5回以上行うことを推奨しています。
Vビームは赤ら顔が気になりしっかり治療したい方や筋状の毛細血管拡張が目立つ方に、フォトフェイシャルは肌の赤みをはじめ、シミやしわ、毛穴の開きなどが気になる方に適しています。
ロングパルスYAGレーザーとの違い
ジェネシス、エクセルVなどのロングパルスYAGレーザーは、Vビームと同様に血管中のヘモグロビンに反応して肌の赤みなどを改善します。
Vビームと異なるのは、波長が1064nmと長いため血管への効果は少し悪くなりますが、肌の深層にある血管にアプローチすることができます。
肌表面の赤み、血管をしっかり減らすことができる治療がVビームで、肌の深いところにある赤みをマイルドに治療するレーザーがロングパルスYAGレーザーとなります。
ロングパルスYAGレーザーは、肌の水にも反応する波長であることから、皮膚のダメージがより強く生じる場合があります。
またシャワーのように照射することが一般的で、Vビームよりも期待できる効果は穏やかとなります。
4~5週間に1回の間隔で、5~6回の施術を推奨しています。
Vビームは、肌表面の赤みや毛細血管拡張をしっかり治療したい方、保険適応で毛細血管拡張症を治療したい方、ロングパルスYAGレーザーはマイルドに赤みを治療したい方、肌の深いところの赤みを取りたい方、また保険診療にかかわらず治療を受けたい方に適しています。
Vビームの経過やリスク
Vビームのダウンタイムや副作用には、主に以下のようなものが考えられます。
施術の効果や経過には個人差があります。気になる症状が続く場合には、医師へ相談しましょう。
痛み
施術中は、輪ゴムでパチンと弾かれたような痛みを感じることがあります。
照射時の冷却ガス噴射により、痛みが軽減されます。
痛みに弱い方は、麻酔クリームなどを使用することが可能です。
事前にご相談ください。
赤み
レーザー照射により、肌に炎症を起こし赤みを生じることがあります。
通常、数時間~数日で治まりますが、保冷剤などの使用により症状が緩和されます。
内出血
Vビームの設定によっては紫色の内出血を生じることがあります。
通常、1~2週間で少しずつ吸収されて目立たなくなります。
内出血が出にくい照射設定で照射することも可能ですので、内出血が心配の方は是非ご相談ください。照射当日からメイクや洗顔も可能です。
むくみ
軽いむくみを生じることがあります。
出力を強くするとむくみが強くなることもあります。むくみ具合もレーザーの設定で調節できますので診察時にご希望をお伝え下さい。
水疱
まれに出力が強すぎた場合、また強く日焼けした肌に施術した場合、水ぶくれを生じることがあります。
通常、1~2週間で治まります。
炎症後色素沈着
通常、3ヵ月~6ヵ月程度で落ち着きます。
また施術後の肌は非常に敏感になっています。
日焼け止めを塗る、帽子や日傘を活用するなど、十分な紫外線対策をしましょう。
当日からメイクや洗顔、入浴が可能ですが、患部を強く擦らないようにしましょう。
以下に該当する方は、施術をお控えください。
- 妊娠中・授乳中の方
- 日光過敏症の方
- ペースメーカーを装着している方
- てんかん発作のある方
- 強い日焼けをしている方
当院の症例
症例 【40歳代女性】酒さ・赤ら顔
いろいろな皮膚科を受診され、ロゼックスゲルやアゼライン酸、ミノマイシン内服をされるも改善なく、当院を受診されました。当院で、肌の状態を分析し、炎症と毛細血管拡張が両方強いと判断しイベルメクチンクリームの塗り薬とVビームレーザー治療4回とポテンツァ 赤ら顔(全顔)を1回行いました。赤みがかなり改善しています。
費用 |
イベルメクチンクリーム 30g 4,400円(税込) Vビームレーザー全顔 32,780円(自費の場合・税込) ポテンツァ 赤ら顔 全顔55,000円(税込) (本症例では、総額190,520円(税込) |
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副作用・リスク | 腫れ・内出血・痛みなど |
治療の流れ
1.カウンセリング
患者さまの症状や状態を観察し、レーザー治療が適しているか判断します。
施術回数など、治療方針をご説明します。
気になることや不安な点はお気軽にお尋ねください。
2.洗顔
洗顔やメイク落としで、肌の汚れをきれいに落としていただきます。
3.施術
ご希望に応じて、麻酔クリームを塗布します。
施術時に冷却ガスを噴射しながらレーザーを照射していきます。
施術時間は10~15分程度です。
4.アフターフォロー
炎症を抑える薬剤を塗布し、終了となります。
治療当日からメイクや洗顔、入浴が可能です。
Vビームの料金
当院におけるVビームの料金は以下の通りです。
保険診療の場合
8,000円~32,000円 (照射面積で変わります)
自費診療の場合
全顔 | 32,780円 |
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両頬の赤み(赤ら顔、ニキビの赤み) | 21,780円 |
鼻の赤み | 10,780円 |
傷跡の赤み | 1箇所 10,780円 |
老人性血管腫(さくらんぼ血管腫・赤いほくろ) | 1箇所 4,400円 |
Vビームの治療の詳細については、当院の美容皮膚科治療ページ「Vビーム(パルス色素レーザー)」をご覧ください。
赤ら顔が気になる方は、上野御徒町ファラド皮膚科へ
赤ら顔は、皮膚表面から毛細血管が拡張して見えている状態です。
気温差で顔が赤くなりやすい、ほんの少しの刺激ですぐに頬が赤くなる、という方は赤ら顔の可能性があります。
当院では「日本レーザー医学会認定のレーザー専門医」、「日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医」の資格をもつ院長が、適切な診断を行ったうえで症状に合わせた治療をしています。
症状を改善したい方は、当院へお気軽にご相談ください。