AGA(男性型脱毛症)|初期症状・原因・診断・治療法

「生え際が後退してきた」「つむじ周りの地肌が透けて見える」「髪が細くなった」などの変化は、AGA(男性型脱毛症)の初期症状の可能性があります。
AGAは、思春期以降の男性に多くみられる脱毛症で、前頭部の生え際や頭頂部を中心に、髪が徐々に細く短くなり、薄毛が進行することが特徴です。自然に大きく改善することは少なく、時間とともにゆっくり進行することが多いため、気になり始めた段階で状態を確認することが大切です。
一方で、薄毛の原因はAGAだけではありません。円形脱毛症や、フケ・かゆみを伴う脂漏性皮膚炎、休止期脱毛症などが隠れていることもあります。部分的に毛が抜ける場合は円形脱毛症との違い、頭皮の赤み・フケがある場合は脂漏性皮膚炎についてもご確認ください。
上野御徒町ファラド皮膚科では、皮膚科専門医が頭皮と毛髪の状態を確認し、AGAかどうかを診断したうえで、症状やご希望に合わせた治療をご提案します。
AGAの初期症状・セルフチェック|このようなお悩みはありませんか?

以下の項目に複数当てはまる場合は、AGAの可能性があります。
上野御徒町ファラド皮膚科では、皮膚科専門医が頭皮と毛髪の状態を確認し、AGAかどうかを診断したうえで治療をご提案します。
AGAの原因と進行の仕組み
AGAには、男性ホルモンと遺伝的な影響が関係しています。
男性ホルモンの一種であるテストステロンは、5α還元酵素の働きによって、ジヒドロテストステロン(DHT)という物質に変換されます。DHTが前頭部や頭頂部の毛包に作用すると、髪の成長期が短くなり、太く長い髪に育つ前に抜けやすくなります。
この状態が続くと、髪は徐々に細く短くなり、地肌が透けて見えるようになります。
AGA治療では、このDHTの働きを抑えるために、フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬を使用することがあります。
AGAの診断|AGAではない薄毛との見分け方
「薄毛=AGA」と思われがちですが、実際にはAGA以外の脱毛症が隠れていることもあります。
診察で確認すること
診察では、薄毛の部位、進行のスピード、家族歴、抜け毛の量、髪の太さ、頭皮の赤み・フケ・かゆみの有無などを確認します。
必要に応じて、拡大鏡やダーモスコピーで毛の太さや密度を確認することもあります。
AGA以外に考える脱毛症
AGAでできるセルフケア・生活上の注意点
AGAは生活習慣だけで完全に治すことは難しい脱毛症ですが、頭皮環境を整えるセルフケアは大切です。洗髪では皮脂や汚れを落とし、爪を立てずにやさしく洗いましょう。一方で、洗いすぎ、刺激の強いシャンプー、過度な頭皮マッサージは、赤みやかぶれの原因になることがあります。
また、睡眠不足、極端な食事制限、過度なダイエット、慢性的なストレス、喫煙は、髪や頭皮環境に悪影響を与える可能性があります。市販の育毛剤やスカルプケアで変化が乏しい場合や、生え際・つむじの薄毛が進行している場合は、医療機関でAGAかどうかを確認することをおすすめします。
AGAの治療
AGA治療では、主に「進行を抑える治療」と「発毛を促す治療」を組み合わせて考えます。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、男性型脱毛症に対してフィナステリド内服、デュタステリド内服、ミノキシジル外用はいずれも推奨度Aとされています。
フィナステリドとデュタステリドの違い
AGA治療の基本となる内服薬が、フィナステリドとデュタステリドです。どちらもDHTを減らすことで、AGAの進行を抑える目的で使用します。
フィナステリド
フィナステリドは、テストステロンをDHTに変換する5α還元酵素のうち、主にⅡ型を阻害する薬です。
デュタステリド
デュタステリドは、5α還元酵素のⅠ型とⅡ型の両方を阻害する薬です。フィナステリドより広くDHT産生を抑える作用があり、AGAの進行抑制をしっかり行いたい場合に選択肢となります。
どちらを選ぶべきか
比較試験では、デュタステリド0.5mgはフィナステリド1mgと比べて、毛髪数や毛幅の改善に加え、前頭部の写真評価でも優れていたと報告されています。そのため、生え際やM字部分の進行が気になる場合では、デュタステリドが選択肢となることがあります。ただし、どちらが適しているかは、薄毛の進行度、副作用への不安、治療目標を踏まえて判断します。
ミノキシジル外用
ミノキシジル外用は、頭皮に直接塗布する発毛治療です。内服薬に抵抗がある方や、内服薬と併用して発毛をサポートしたい方に選択されることがあります。
効果を判断するには、通常3〜6か月程度の継続が必要です。
使用開始後、一時的に抜け毛が増えたように感じる「初期脱毛」が起こることがあります。これはヘアサイクルの変化に伴って起こることがありますが、抜け毛が強い場合や不安がある場合はご相談ください。
ミノキシジル内服について
ミノキシジル内服は、発毛を目的として使用されることがありますが、外用薬と異なり、副作用に注意が必要な治療です。
ミノキシジル内服では、体毛が濃くなる、むくみ、動悸などの副作用が起こることがあります。そのため、希望される場合は、体調や既往歴、リスクを確認したうえで、医師の管理下で慎重に検討します。
ミノキシジル局所注射・トライフィルプロによる導入
内服薬や外用薬だけでは変化が乏しい場合、生え際や頭頂部など特に気になる部位がある場合には、ミノキシジル局所注射やトライフィルプロによる薬剤導入を検討することがあります。
ミノキシジル局所注射
薄毛が気になる部位に、ミノキシジルを局所的に注入する治療です。生え際や頭頂部など、特定の部位に集中的に治療を行いたい方に選択肢となります。
トライフィルプロによるミノキシジル導入
トライフィルプロは、CO₂ガスと薬剤導入を組み合わせた治療機器です。ミノキシジルなどの薬剤を頭皮に導入できるだけでなく、CO₂ガス自体についても、頭皮の血流改善や毛髪密度の増加に関連する報告があります。
AGA治療の効果と治療期間の目安
AGA治療は、1か月で劇的に髪が増える治療ではありません。髪の毛には毛周期があるため、効果は数か月単位で評価します。
AGA治療ではどのくらい改善が期待できますか?
AGA治療の効果には個人差がありますが、デュタステリド0.5mgとフィナステリド1mgを比較した24週間の試験では、頭頂部の直径2.54cm円内における毛髪数の増加が、デュタステリド0.5mgで約89.6本、フィナステリド1mgで約56.5本と報告されています。
また、日本人男性801例を対象にフィナステリド1mgを5年間評価した研究では、写真評価上の改善率が99.4%と報告されています。ただし、効果は進行度や治療開始時期によって異なり、すべての方で同じように発毛するわけではありません。
AGA治療は、短期間で完了する治療ではなく、進行を抑えながら髪の状態を維持していく治療です。生え際やつむじ周りの薄毛が気になり始めた段階で相談することが大切です。
AGA治療の副作用・注意点
AGA治療では、効果だけでなく副作用や注意点を理解しておくことが大切です。
フィナステリド・デュタステリドの副作用
フィナステリドやデュタステリドでは、性欲低下、勃起機能の変化、射精障害などが起こることがあります。また、まれに肝機能障害が報告されています。
また、PSA値に影響する可能性があるため、前立腺の検査を受ける場合は、薬を内服していることを医師に伝える必要があります。
フィナステリド・デュタステリドの女性への使用について
フィナステリドやデュタステリドは、女性、特に妊娠中または妊娠の可能性がある方には使用できません。薬剤の取り扱いにも注意が必要です。
女性の薄毛は、男性のAGAとは原因や治療方針が異なることがあります。女性の薄毛でお悩みの方は、女性の薄毛・女性型脱毛症についてもご覧ください。
ミノキシジルの副作用
ミノキシジル外用では、頭皮のかゆみ、赤み、かぶれ、初期脱毛などが起こることがあります。
ミノキシジル内服では、体毛が濃くなる、むくみ、動悸などが起こることがあります。
副作用が心配な方、持病がある方、他の薬を内服中の方は、診察時に必ずご相談ください。
当院のAGA治療の流れ

当院では、まず生え際・頭頂部の薄毛の状態、髪の太さ、頭皮の赤み・フケ・かゆみなどを確認し、AGAかどうかを診断します。AGA以外の脱毛症が疑われる場合は、必要に応じて追加の確認を行います。
そのうえで、「進行を抑えたい」「発毛をしっかり目指したい」「副作用が心配」「まずは外用薬から始めたい」などのご希望を伺い、治療方針を決定します。
治療開始後は、抜け毛の変化、髪質、地肌の見え方、副作用の有無を確認しながら、必要に応じて薬の変更、外用薬の追加、局所注射やトライフィルプロによる薬剤導入などを検討します。
AGA治療の料金
| 治療内容 | 料金(税込) |
|---|---|
| フィナステリド 28錠 | 5,500円 |
| デュタステリド 30錠 | 5,500円 |
| ミノキシジル内服 3ヶ月分(100錠) | 16,500円 |
| ミノキシジル配合外用液 男性用5% 60ml | 5,500円 |
| ヴェラルティス7%ローション(ミノキシジル7%配合) 60ml | 8,800円 |
| ミノキシジル 局所注射 | 33,000円 |
| トライフィルプロによるミノキシジル導入 | 55,000円 |
よくある質問
- AGAは自然に治りますか?
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AGAは自然に大きく改善するというより、ゆっくり進行することが多い脱毛症です。生活習慣を整えることは大切ですが、それだけでAGAの進行を止めることは難しい場合があります。生え際の後退やつむじ周りの薄毛が気になり始めた段階で、早めに診察を受けることをおすすめします。
- AGA治療はいつから始めるべきですか?
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生え際が後退してきた、つむじ周りの地肌が透けてきた、髪が細くなったなどの変化に気づいた段階で相談するのがおすすめです。AGAは進行してから治療を始めるより、早い段階で進行を抑える方が治療しやすいことがあります。
- AGA治療の効果は何か月で出ますか?
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AGA治療は、開始後すぐに大きな変化が出る治療ではありません。一般的には、3〜6か月程度で抜け毛の減少や髪質の変化を感じることがあり、6〜12か月ほどで写真比較による変化を確認しやすくなります。効果は数か月単位で判断することが大切です。
- AGA治療は保険適用ですか?
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AGA治療は、一般的に美容・自費診療として扱われます。当院でも、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル外用・内服、局所注射、トライフィルプロによる薬剤導入は自費診療です。料金は治療内容によって異なります。
- フィナステリドとデュタステリドはどちらが良いですか?
-
どちらもAGAの進行を抑える内服薬です。フィナステリドは主に5α還元酵素Ⅱ型を阻害し、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を阻害します。比較試験では、デュタステリドの方が毛髪数や毛幅の改善で優れる可能性が示されていますが、どちらが適しているかは、薄毛の進行度、副作用への不安、治療目標を踏まえて判断します。
- ミノキシジル外用と内服は何が違いますか?
-
ミノキシジル外用は頭皮に塗布する発毛治療で、AGA治療でよく用いられます。一方、ミノキシジル内服は発毛目的で使用されることがありますが、むくみ、動悸、多毛などの副作用に注意が必要です。内服を希望される場合は、体調や既往歴を確認したうえで、医師の管理下で慎重に検討します。
- AGA治療に副作用はありますか?
-
あります。フィナステリドやデュタステリドでは、性欲低下、勃起機能の変化、射精障害、肝機能障害などが報告されています。ミノキシジル外用では、かゆみ、赤み、かぶれ、初期脱毛などが起こることがあります。副作用が心配な方、持病がある方、他の薬を内服中の方は、診察時にご相談ください。
- AGA治療をやめるとどうなりますか?
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AGAは進行性の脱毛症のため、治療を中止すると、時間をかけて元の状態に近づくことがあります。AGA治療は、一定期間だけ行って完全に終了するというより、進行を抑えながら髪の状態を維持していく治療です。継続期間や治療内容は、効果・副作用・ご希望を踏まえて相談していきます。
まとめ|上野・御徒町でAGA治療をご希望の方へ
AGAは、生え際の後退・つむじ周りの薄毛・髪のボリューム低下として気づくことが多い男性の脱毛症です。治療では、フィナステリド・デュタステリドによる進行抑制や、ミノキシジル外用による発毛サポートを基本に、必要に応じて局所注射やトライフィルプロによる薬剤導入も検討します。
薄毛の原因はAGAだけとは限りません。上野御徒町ファラド皮膚科では、皮膚科専門医が頭皮と毛髪の状態を確認し、AGAかどうかを診断したうえで治療をご提案します。上野・御徒町でAGA治療をご希望の方は、お気軽にご相談ください。
【参考文献】
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記事制作監修
院長 上條 広章(かみじょう ひろあき)
資格
- 東京大学医学部卒業
- 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
- 医学博士(東京大学大学院医学系研究科)など
所属学会
- 日本皮膚科学会
- 日本美容皮膚科学会 など
※詳しくは医師紹介のページをご覧ください。


