ブレッシング×ジュベルックとは?ニキビ跡・毛穴におすすめする理由を皮膚科専門医が解説

- 「ブレッシングでジュベルック導入を行うと、どのようなメリットがありますか?」
- 「ジュベルックの手打ち注射と、ブレッシングでの治療は何が違いますか?」
このようなご質問をいただくことがあります。
ブレッシングは、極細の針を皮膚に刺して高周波(RF)を照射するマイクロニードルRF治療です。
特徴は、針先からジュベルックを皮膚内へ直接注入でき、1ショットの中で高周波照射と薬剤注入を行えることです。さらに、薬剤の注入量も調節できます。
ジュベルックはPDLLA(ポリ-D,L-乳酸)を主成分とする製剤です。皮膚の中で徐々に作用し、自分自身のコラーゲン産生を促すことが特徴です。
そのためブレッシング+ジュベルックでは、
ブレッシング:高周波の熱で皮膚の土台を作り直す
ジュベルック:PDLLAでコラーゲン産生を後押しする
という、異なる作用を組み合わせられることが大きなメリットです。
実際に、マイクロニードルRFとポリ乳酸製剤を組み合わせた臨床研究では、マイクロニードルRF単独よりもニキビ跡や肌の質感が改善したという報告があります。
当院では、ニキビ跡・クレーター、毛穴、小ジワ、ハリ・弾力低下などに対して、肌の状態に応じてブレッシングとジュベルックを組み合わせています。
ブレッシングとは?
ブレッシングは、細い針を皮膚へ刺入し、高周波(RF)の熱を皮膚の奥へ届けるマイクロニードルRF治療です。
RFの熱刺激によって、コラーゲンを作る線維芽細胞の働きを高め、コラーゲンやエラスチンの再構築を促します。2025年の組織学的研究でも、マイクロニードルRF治療後にⅠ型・Ⅲ型コラーゲンや弾性線維の増加が確認されています。
そのため、ブレッシングは単に「針で穴を開ける治療」ではなく、皮膚の奥のコラーゲン構造を作り直す治療と考えられます。
※ブレッシングの詳しい仕組みや、ポテンツァとの違い、導入できる薬剤については「ブレッシングとは」のページで詳しく解説しています。
ジュベルックとは?
ジュベルックは、PDLLA(ポリ-D,L-乳酸)と非架橋ヒアルロン酸を組み合わせた製剤です。
一般的なヒアルロン酸注入のように、製剤そのもので凹みを持ち上げることを主な目的とするのではなく、PDLLAが皮膚内で徐々に作用し、自分自身のコラーゲン産生を促すことが特徴です。
PDLLAと非架橋ヒアルロン酸を用いた研究では、小ジワや肌質の改善に加えて、皮膚組織でもコラーゲン線維や弾性線維の増加が報告されています。
ジュベルックは、ニキビ跡・クレーター、毛穴、小ジワ、ハリ・弾力低下、肌質改善などに使用されます。
※ジュベルックの作用や手打ち注射、他の施術方法について詳しくは「ジュベルック」のページをご覧ください。
ブレッシングとジュベルックを組み合わせる2つの理由

1.針先からジュベルックを直接注入し、1ショットでRF治療も行える
ブレッシングでは、皮膚に刺入した針の先端からジュベルックを直接注入できます。
さらに、1ショットの中でRF照射と薬剤注入を行えるため、RFによる熱刺激とジュベルックの注入を一連の治療として行うことができます。
また、針の深さや薬剤の注入量も調節できるため、治療する部位や肌悩みに合わせて、RFを加える深さとジュベルックを届ける深さ・量を考えながら治療を設計できることが特徴です。
単純に「ブレッシングのあとにジュベルックを追加する」のではなく、RF治療と薬剤注入を一体として組み立てられることがブレッシングの強みです。
2.高周波(RF)とジュベルックが違う方法からコラーゲンに働きかける
ブレッシングとジュベルックを組み合わせるもう一つの理由は、それぞれ異なる方法で皮膚のコラーゲンに働きかけることです。
ブレッシングでは、RFの熱刺激によって古くなったコラーゲンなどの再構築を促し、コラーゲンを作る線維芽細胞の働きを高めます。その結果、新しいコラーゲンやエラスチンが作られ、皮膚の奥で時間をかけて組織が整っていきます。
一方、ジュベルックに含まれるPDLLAも、皮膚内で徐々に作用しながらコラーゲン産生を促します。
つまり、
- ブレッシング:高周波(RF)の熱で皮膚の土台を作り直す
- ジュベルック:PDLLAでコラーゲン産生を後押しする
という違いがあります。
さらに近年の研究では、マイクロニードルRFによってコラーゲンやエラスチンが増えるだけでなく、老化した線維芽細胞が減少し、老化していない線維芽細胞が増加する変化も報告されています。
そのため、マイクロニードルRFは単に「熱でコラーゲンを増やす治療」ではなく、コラーゲンを作る細胞が働きやすい皮膚環境を整える可能性がある治療とも考えられます。
同じ「コラーゲンを増やす治療」でも働き方が異なるため、当院では、RFとPDLLAそれぞれの特徴を生かしながら、異なる方向から皮膚の再構築を促す治療としてブレッシングとジュベルックを組み合わせています。
コラーゲンを増やす治療の別の選択肢として、当院では直接真皮に補充する「コラーゲン注射(コラージュ/Collaju)」も取り扱っております。
ブレッシング+ジュベルックはどんな悩みに向いている?

ニキビ跡・クレーター
現在、マイクロニードルRFとポリ乳酸製剤の組み合わせについて、特に研究されているのがへこんだニキビ跡(クレーター)です。
ブレッシングの熱刺激によって皮膚の奥のコラーゲン構造を作り直し、さらにジュベルックの刺激を加えることで、時間をかけてニキビ跡の凹凸を整えていきます。
特に、
- 浅いローリング型
- 浅~中等度のボックスカー型
- クレーター周囲の細かな凹凸
- ニキビ跡と毛穴が混在している肌
などで治療の選択肢になります。
ニキビ跡の種類ごとの特徴や、サブシジョン・TCA クロス・マイクロニードルRFなどの治療の使い分けについては「ニキビ跡治療」のページで詳しく解説しています。
ブレッシング+ジュベルックによるニキビ跡の症例
【30歳代男性】ニキビ跡改善 4回治療後(最終治療1か月後)

ブレッシング+ジュベルックを用いて、ニキビ跡の凹凸を治療した症例です。
肌の状態に合わせて針の深さやRFの設定、ジュベルックの注入量を調整しています。
治療後は、クレーターの改善がみられました。
| 費用 | ブレッシング(使用薬剤 ジュベルック) 頬とこめかみ 1回 88,000円(税込) 本施術では、総額352,000円(税込) | |
|---|---|---|
| 副作用・リスク | 痛み・腫れなど | |
毛穴の開き
毛穴の周囲には、コラーゲンやエラスチンを含む皮膚の支持組織があります。
加齢や紫外線などによってこの支持組織が弱くなると、毛穴の縁を支えにくくなり、毛穴が目立ちやすくなることがあります。
また、毛穴の中にはニキビ跡に近い瘢痕要素を伴うタイプもあり、単に皮脂だけでなく、毛穴周囲のコラーゲン構造を整えることが重要になる場合があります。
ブレッシングによって毛穴周囲のコラーゲン再構築を促し、さらにジュベルックによるPDLLAの刺激を加えることで、毛穴を支える皮膚の土台を整えることを狙います。
特に、
- 毛穴+ニキビ跡
- 毛穴+ハリ低下
- 毛穴+細かな肌の凹凸
が同時に気になる方では、ブレッシング+ジュベルックが治療の選択肢になります。
毛穴のタイプや、ブレッシング・ポテンツァ・ジュベルックなどの毛穴治療の選び方については「毛穴治療」のページもご覧ください。
ブレッシング+ジュベルックによる毛穴治療の症例
【30歳代女性】毛穴開き改善 1回治療後(治療1ヶ月後)

ブレッシング+ジュベルックを用いて、開き毛穴を治療した症例です。
肌の状態に合わせて針の深さやRFの設定、ジュベルックの注入量を調整しています。
治療後は、開き毛穴の改善がみられました。
| 費用 | ブレッシング(使用薬剤 ジュベルック) 頬とこめかみ 1回 88,000円(税込) 本施術では、総額88,000円(税込) | |
|---|---|---|
| 副作用・リスク | 痛み・腫れなど | |
小ジワ・ハリ・弾力低下
小ジワやハリの低下には、加齢に伴うコラーゲンやエラスチンの減少、コラーゲンを作る線維芽細胞の働きの低下などが関係しています。
ブレッシングとジュベルックは、それぞれ異なる方法で皮膚のコラーゲンに働きかけるため、小ジワ、ハリ低下、弾力低下、肌の質感低下などにも使用されます。
特に、ヒアルロン酸のように大きくボリュームを足すのではなく、自分のコラーゲンを増やしながら自然に肌質を整えたい方に向いた治療です。
ジュベルックの手打ち注射とブレッシングでの注入は何が違う?

ジュベルックには、医師が注射器を使って直接注入する「手打ち」という治療方法もあります。
手打ち注射は、特定の部位や凹みを狙って、1か所ずつ細かく注入しやすいことが特徴です。
一方、ブレッシングでは、針先からジュベルックを注入しながら、同時にRFの熱刺激によって皮膚のコラーゲン構造を整えることができます。また、広い範囲を均一に治療しやすいことも特徴です。
そのため、治療したい範囲や目的によって使い分けます。
局所的な凹みを狙って治療する → ジュベルックの手打ち注射
毛穴・浅いニキビ跡・肌質などを広い範囲で治療する → ブレッシング+ジュベルック
どちらが優れているというより、治療したい範囲・深さ・肌悩みに合わせて選ぶことが重要です。
ブレッシング+ジュベルックの効果は論文でも報告されている?
現時点では、「ブレッシング+ジュベルック」そのものを対象とした大規模な臨床試験はまだ多くありません。
一方で、ブレッシングとジュベルックに近い組み合わせである、マイクロニードルRF+ポリ乳酸製剤(PDLLA・PLLAなど)については、複数の臨床研究が報告されています。
2022年の研究では、マイクロニードルRF機器を用いてPDLLAを皮膚内へ注入し、ニキビ跡の改善だけでなく、治療後の皮膚組織でコラーゲン線維と弾性線維の増加が確認されています。
これらの研究から、高周波によって皮膚のコラーゲン構造を再構築しながら、ポリ乳酸製剤によってコラーゲン産生を促すという組み合わせには、医学的な合理性があると考えられます。
ただし、これらの研究で使用された機器・薬剤・治療方法は、当院のブレッシング+ジュベルックと完全に同一ではありません。これらはブレッシング+ジュベルックそのものの効果を直接証明する研究ではなく、マイクロニードルRFとポリ乳酸製剤を組み合わせる考え方を支持する研究として紹介しています。
当院のブレッシング+ジュベルック治療

マイクロニードルRFは、単に出力を高くすれば効果が高くなる治療ではありません。
ブレッシングは、針の深さ、RFの出力・パルス、薬剤の注入量などを細かく調整できること自体が治療結果を左右する機器です。
たとえば、毛穴、ニキビ跡、小ジワ、ハリ低下では、狙いたい皮膚の深さや必要な刺激の強さが同じではありません。
さらにブレッシングでは、針先からジュベルックを直接注入できるため、RFを加える深さだけでなく、ジュベルックを届ける深さや量まで含めて治療を設計できます。
当院では、マイクロニードルRFについて医師向けの講演も行っており、皮膚の厚さや症状、ニキビ跡や毛穴の状態をみながら、
- 針の深さ
- RFの出力・パルス
- ジュベルックを届ける深さ
- ジュベルックの注入量
まで含めて治療を調整しています。
ブレッシングのRFによるコラーゲン再構築と、ジュベルックに含まれるPDLLAによるコラーゲン産生促進。それぞれの特徴を生かしながら、ブレッシングの機器特性を使いこなし、肌悩みに合わせて治療を組み立てることを大切にしています。
ブレッシング+ジュベルックについてよくある質問
- ブレッシングとジュベルックは一緒に受けられますか?
-
はい。ブレッシングでは、針先からジュベルックを直接注入しながら高周波(RF)治療を行えます。RFによる皮膚の再構築と、PDLLAによるコラーゲン産生促進を一度の治療で組み合わせられることが特徴です。
- ニキビ跡にはブレッシング単独とジュベルック併用のどちらがおすすめですか?
-
ニキビ跡の深さや形によって異なります。
マイクロニードルRFとポリ乳酸製剤を組み合わせた臨床研究では、RF単独よりもニキビ跡の改善が良好だったという報告があります。
そのため、ニキビ跡の凹凸や肌質をより積極的に改善したい場合には、ブレッシング+ジュベルックを検討します。
- ブレッシング+ジュベルックは毛穴にも効果がありますか?
-
マイクロニードルRFは、毛穴周囲のコラーゲン構造を整える目的でも使用されます。
さらにジュベルックによるPDLLAの刺激を加えることで、毛穴を支える皮膚の土台を整えることを狙います。
特に、毛穴とニキビ跡、毛穴とハリ低下、毛穴と肌の凹凸が同時に気になる方では治療の選択肢になります。
- ブレッシング+ジュベルックは何回くらい必要ですか?
-
必要な回数は、ニキビ跡や毛穴の程度、肌質によって異なりますが、当院では4~5回程度を一つの目安としています。
実際の治療回数や間隔は、診察時に肌の状態を確認したうえでご提案します。
- ブレッシング+ジュベルックの効果はいつから実感できますか?
-
ブレッシングによるRF治療も、ジュベルックに含まれるPDLLAも、コラーゲンが作り直されるまでには時間が必要です。
そのため、治療直後だけで効果を判断するのではなく、数週間~数か月かけて肌の変化をみていく治療と考えています。
ニキビ跡や毛穴などでは、複数回の治療を重ねながら徐々に変化をみていきます。
- ブレッシング+ジュベルックのダウンタイムはどのくらいですか?
-
治療直後には、赤み、腫れ、針跡などがみられることがあります。
また、治療する深さや部位によっては内出血が生じる場合もあります。
ダウンタイムは、針の深さやRFの設定などによって異なります。
詳しい経過については「ブレッシングのダウンタイム」のページをご覧ください。
- ポテンツァとブレッシングはどちらがおすすめですか?
-
ポテンツァとブレッシングはいずれもマイクロニードルRFですが、針の構造、RFの照射方法、薬剤を届ける仕組みなどに違いがあります。
特にブレッシングは、針先からジュベルックなどの薬剤を直接注入し、RF照射と薬剤注入を1ショットの中で行えることが特徴です。
当院では両方の機器を使用しており、「どちらが優れているか」ではなく、肌質、ニキビ跡のタイプ、毛穴の状態、治療目的に応じて使い分けています。
まとめ|ブレッシングとジュベルックを組み合わせる理由
ブレッシング+ジュベルックは、RFによる皮膚の再構築と、PDLLAによるコラーゲン産生促進を組み合わせられる治療です。
特に、ニキビ跡・クレーター、毛穴、小ジワ、ハリ・弾力低下、肌の凹凸などが気になる方で治療を検討します。
「自分にはブレッシング+ジュベルックが合うのか」「他の治療とどう使い分けるのか」気になる方は、上野御徒町ファラド皮膚科にご相談ください。
ブレッシングの詳しい仕組みや、導入できる薬剤、料金については「ブレッシングとは」のページで詳しく解説しています。
参考文献
- An MK, Hong EH, Suh SB, et al. Combination Therapy of Microneedle Fractional Radiofrequency and Topical Poly-Lactic Acid for Acne Scars: A Randomized Controlled Split-Face Study. Dermatol Surg. 2020;46(6):796-802. PMID: 31592915.
- Hyeong JH, Jung JW, Seo SB, et al. Intradermal Injection of Poly-D,L-Lactic Acid Using Microneedle Fractional Radiofrequency for Acne Scars: An Open-Label Prospective Trial. Dermatol Surg. 2022;48(12):1306-1311. PMID: 36449872.
- Seo SB, Park H, Jo JY, Ryu HJ. Skin Rejuvenation Effect of the Combined PDLLA and Non-Cross-Linked Hyaluronic Acid: A Preliminary Study. J Cosmet Dermatol. 2024;23(3):794-802. PMID: 37969055.
- Hwang JM, Lee SH, Baek EJ, et al. Comparison of the Effects of Fractional Microneedle Radiofrequency and Microneedling on Modulating the Senescent Fibroblast Milieu in Aged Skin. Sci Rep. 2025;15:18296. PMID: 40419589.
- Kupwiwat R, Techapichetvanich T, Bhorntarakcharoen W, et al. Transdermal Delivery of Poly-L-Lactic Acid via Fractional Microneedle Radiofrequency for Atrophic Acne Scars: A Split-Face Randomized Study in Fitzpatrick Skin Types III to V. Dermatol Ther (Heidelb). 2026;16(2):1089-1097. PMID: 41442012.
この記事を書いた人
上野御徒町ファラド皮膚科 院長
上條 広章(かみじょう ひろあき)
- 資格
- 医学博士(東京大学大学院医学系研究科)
- 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
- 日本美容外科学会(JSAS)認定 美容外科専門医
- 日本レーザー医学会専門医
- 所属学会
- 日本皮膚科学会
- 日本美容外科学会(JSAS)
- 日本美容皮膚科学会
- 日本レーザー医学会
- 受賞歴
- 第7回日本皮膚悪性腫瘍学会賞(石原・池田賞)
- 第20回マルホ研究賞
- Poster Prize, 47th Annual Meeting of European Society for Dermatological Research
略歴
| 2012年 | 東京大学医学部医学科 卒業 |
|---|---|
| 2014年 | 藤枝市立総合病院 初期研修 修了 |
| 2014年 | 東京警察病院 皮膚科 |
| 2016年 | 東京大学医学部附属病院 皮膚科 |
| 2019年 | 東京大学医学部附属病院 皮膚科 助教 アトピー性皮膚炎専門外来、皮膚悪性腫瘍専門外来、レーザー専門外来担当 |
| 2021年 | 都内大手美容外科 入職 |
| 2022年 | 都内大手美容外科 本院 部長 美容皮膚科治療監修を担当 |
| 2022年 | 上野御徒町ファラド皮膚科 開院 |



