頬の赤いポツは何?ニキビではない赤いできものの原因と治療

「頬に赤いポツがある」「ニキビだと思っていたのに、何か月も治らない」「赤いほくろのようなものが顔にできた」――このようなお悩みで皮膚科を受診される方は少なくありません。
頬の赤いポツは、ニキビのこともありますが、酒さ、さくらんぼ血管腫、くも状血管腫、毛細血管拡張症、血管線維腫・線維性丘疹、脂腺増殖症、ほくろなど、さまざまな原因で起こります。
頬の赤いできものが、ニキビのように見えても数か月変わらない場合や、同じ場所に赤〜肌色の小さな盛り上がりとして残る場合は、血管線維腫・線維性丘疹など、ニキビ以外のできものの可能性があります。
このページでは、頬の赤いポツで考えられる主な原因、ニキビ・酒さとの違い、皮膚科での治療について解説します。
頬の赤いポツで考えられる主な原因
頬の赤いポツは、見た目だけでは判断が難しいことがあります。
どのくらい続いているか、同じ場所にあるか、頬全体の赤みを伴うか、血管のように見えるかが見分けるポイントになります。
ニキビとの違い|数日〜数週間で変化するか

頬の赤いポツを見ると、まず「ニキビかな」と考える方は多いです。
ニキビは、毛穴の詰まりや皮脂、炎症などによって起こり、赤いブツブツだけでなく、白ニキビ、黒ニキビ、膿をもったニキビを伴うことがあります。
ニキビでは、赤みが強くなる、膿をもつ、小さくなる、別の場所に新しくできるなど、数日〜数週間で見た目が変化することが多いです。
一方で、同じ場所に何か月も残る、押しても膿が出ない、白ニキビや黒ニキビを伴わない、市販のニキビ薬で変わらない場合は、血管線維腫・線維性丘疹や血管腫など、ニキビ以外の病変も考えます。
ニキビの原因や治療法、治療薬の詳しい解説については、ニキビのページをご参照ください。
酒さとの違い|頬全体の赤みやほてりがあるか

酒さは、頬や鼻まわりに赤み、ほてり、毛細血管拡張、ニキビのような赤いブツブツが出る慢性的な皮膚疾患です。
酒さでは、頬全体の赤み、ほてり、ヒリヒリ感、温度差・飲酒・辛いもの・紫外線による悪化、細い血管の目立ちなどを伴うことがあります。
そのため、酒さは「赤いポツが1個だけ同じ場所に長く残る」というより、頬全体の赤みを背景に、赤いブツブツが出たり引いたりすることが多いです。
一方で、頬全体の赤みやほてりが目立たず、1個〜数個の赤い盛り上がりが数か月以上変わらず残る場合は、血管線維腫・線維性丘疹などのできものも考えます。
酒さの症状、原因、治療法、治療症例、よくある質問については、酒さのページをご参照ください。
数か月変わらない赤いポツは、血管線維腫・線維性丘疹のこともあります

ニキビのように見えても、同じ場所に数か月以上残る赤〜肌色の小さな盛り上がりでは、血管線維腫・線維性丘疹の可能性があります。
血管線維腫・線維性丘疹は良性のできもので、毛穴の詰まりや膿が原因ではないため、ニキビ薬では改善しにくい病変です。鼻や鼻まわりに多いですが、頬を含めた顔の小さな赤いポツとして相談されることもあります。
見た目が気になる場合は、診察で確認したうえで治療を検討します。線維性丘疹の治療方法や経過については、鼻のイボ・線維性丘疹(血管線維腫)の治療ページで詳しく解説しています。
赤いほくろのように見える「さくらんぼ血管腫」

「赤いほくろのようなものができた」と表現される病変に、さくらんぼ血管腫があります。
さくらんぼ血管腫は、赤色〜赤紫色の小さな血管性病変です。丸くポツッとした赤い点や、わずかに盛り上がった赤いできものとして見えることがあります。
頬の赤いポツを「さくらんぼ血管腫かもしれない」「Vビームで取れる赤いほくろではないか」と思って受診される方もいます。実際には、診察で確認すると、さくらんぼ血管腫ではなく、血管線維腫・線維性丘疹などの小さな良性のできものと分かることもあります。
血管線維腫・線維性丘疹が赤〜肌色の小さな盛り上がりとして見えるのに対し、さくらんぼ血管腫は鮮やかな赤みが目立つことが多いです。見た目が似ていても、血管の赤みが主体か、皮膚の小さなできものとして盛り上がっているかによって、適した治療は異なります。
さくらんぼ血管腫の治療法、、見分け方、治療症例、よくある質問については、さくらんぼ血管腫のページをご参照ください。
中心から血管が広がる「くも状血管腫」

くも状血管腫は、中心に赤い点があり、そこから細い血管が放射状に広がって見える病変です。くもの足のような細い血管が見えることが特徴で、顔や首に出ることがあります。
細い赤い血管が透けて見える「毛細血管拡張症」

毛細血管拡張症は、皮膚の表面に細い赤い血管が透けて見える状態です。ポツッとしたできものというより、赤い線や網目状の赤み、頬全体の赤みとして見えることがあり、酒さに伴うこともあります。
毛細血管拡張症の原因、治療方法、治療症例については、毛細血管拡張症のページをご参照ください。
脂腺増殖症やほくろが赤いポツに見えることもあります
脂腺増殖症は、皮脂腺が目立って小さな盛り上がりとして見える状態です。肌色〜黄白色に見えることが多いですが、表面の血管や周囲の赤みによって赤っぽく見えることもあります。
また、ほくろや皮膚腫瘍が赤っぽく見えることもあります。急に大きくなる、出血しやすい、かさぶたを繰り返す、形や色が不規則、以前と見た目が変わってきた場合は、ダーモスコピーや病理検査で確認することがあります。
頬の赤いポツを自分で潰してもいい?
頬の赤いポツを自己判断で潰すことはおすすめできません。ニキビではない赤いポツを無理に潰すと、出血、炎症、色素沈着、傷跡の原因になることがあります。
特に、血管腫などの血管性病変では出血することがあり、血管線維腫・線維性丘疹や脂腺増殖症のようなできものは、潰して治るものではありません。長く残る赤いポツは、皮膚科で原因を確認しましょう。
皮膚科での診断と受診をおすすめする赤いポツ
頬の赤いポツは、見た目だけでは判断が難しいことがあります。皮膚科では、赤いポツの色、形、大きさ、硬さ、経過、出血の有無、周囲の赤みなどを確認し、必要に応じてダーモスコピーで血管の見え方や色素の有無を調べます。
赤いポツに見えても、ニキビや酒さのような炎症、さくらんぼ血管腫やくも状血管腫のような血管性病変、血管線維腫・線維性丘疹のような良性のできもの、ほくろなど、原因によって治療方針は異なります。まずは何が原因で赤く見えているのかを見分けることが大切です。
以下のような場合は、皮膚科での確認をおすすめします。
頬の赤いポツは原因によって治療が異なります
頬の赤いポツは、原因によって治療法が異なります。
血管が原因の赤みには、Vビームなどの血管レーザーが適していることがあります。詳しくは、Vビームの赤ら顔・毛細血管拡張症・血管腫に対する治療法は、Vビーム治療のページをご覧ください。
一方で、盛り上がりのあるできものでは、サージトロンや切除など別の治療が必要になることもあります。
そのため、まずは診察で原因を見極めることが大切です。
よくある質問
- 頬の赤いポツはニキビですか?
-
頬の赤いポツはニキビのこともありますが、酒さ、さくらんぼ血管腫、くも状血管腫、毛細血管拡張症、血管線維腫・線維性丘疹、脂腺増殖症などの場合もあります。特に、同じ場所に数か月以上残る場合は、ニキビ以外のできものの可能性があります。
- ニキビではない赤いポツにはどのような特徴がありますか?
-
同じ場所に何か月も残る、押しても膿が出ない、白ニキビや黒ニキビを伴わない、ニキビ薬で変わらない場合は、ニキビ以外の赤いポツを考えます。血管線維腫・線維性丘疹、血管腫、脂腺増殖症、ほくろなどが鑑別に入ります。
- 数か月変わらない頬の赤いポツは何ですか?
-
数か月変わらない頬の赤いポツでは、血管線維腫・線維性丘疹、脂腺増殖症、さくらんぼ血管腫、ほくろなどの可能性があります。ニキビや酒さとは治療法が異なることがあるため、皮膚科で診断を受けることをおすすめします。
- 頬の赤いポツはさくらんぼ血管腫ですか?
-
頬の赤いポツが、鮮やかな赤色〜赤紫色で「赤いほくろ」のように見える場合は、さくらんぼ血管腫のことがあります。ただし、実際には血管線維腫・線維性丘疹、くも状血管腫、毛細血管拡張症などの場合もあり、見た目だけで判断が難しいことがあります。
- 頬の赤いポツはVビームで取れますか?
-
原因によって異なります。さくらんぼ血管腫、くも状血管腫、毛細血管拡張症など、血管が主体の赤みではVビームなどの血管レーザーを検討することがあります。一方で、血管線維腫・線維性丘疹のような盛り上がりのあるできものでは、サージトロンや切除など別の治療を検討することがあります。
- 血管線維腫・線維性丘疹は自然に治りますか?
-
血管線維腫・線維性丘疹は、ニキビのような一時的な炎症ではなく、良性のできものです。自然に短期間で消えることはあまり期待しにくいため、見た目が気になる場合は、診察で確認したうえで治療を検討します。
- 頬の赤いポツを自分で潰してもいいですか?
-
おすすめしません。ニキビではない赤いポツを無理に潰すと、出血、炎症、色素沈着、傷跡の原因になることがあります。特に、血管腫などの血管性病変では出血しやすいことがあります。長く残る赤いポツは、自己処置せず皮膚科で確認しましょう。
まとめ|数か月変わらない頬の赤いポツは皮膚科で確認を
頬の赤いポツは、ニキビだけでなく、酒さ、さくらんぼ血管腫、くも状血管腫、毛細血管拡張症、血管線維腫・線維性丘疹、脂腺増殖症、ほくろなど、さまざまな原因で起こります。
ニキビは数日〜数週間で変化することが多く、酒さでは頬全体の赤みやほてりを伴うことがあります。一方で、同じ場所に数か月以上残る赤〜肌色の小さな盛り上がりは、血管線維腫・線維性丘疹などの良性のできものの可能性があります。
頬の赤いポツが長く残る場合、市販薬で改善しない場合、出血やかさぶたを繰り返す場合は、自己判断せず皮膚科で確認することをおすすめします。
当院では、皮膚科専門医が診察し、赤いポツの原因を見分けたうえで、症状やご希望に応じた治療をご提案しています。頬の赤いポツ、赤いほくろのようなできもの、ニキビのように見えるけれど治らない病変が気になる方は、お気軽にご相談ください。
【参考文献】
- DermNet NZ. Fibrous papule of the nose
- 日本皮膚科学会. 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023. ※PDFファイルが開きます。
- American Academy of Dermatology. Rosacea: Signs and symptoms.
- American Academy of Dermatology. Guidelines of care for the management of acne vulgaris. J Am Acad Dermatol. 2024.
この記事を書いた人
上野御徒町ファラド皮膚科 院長
上條 広章(かみじょう ひろあき)
- 資格
- 医学博士(東京大学大学院医学系研究科)
- 日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
- 日本美容外科学会(JSAS)認定 美容外科専門医
- 日本レーザー医学会専門医
- 所属学会
- 日本皮膚科学会
- 日本美容外科学会(JSAS)
- 日本美容皮膚科学会
- 日本レーザー医学会
- 受賞歴
- 第7回日本皮膚悪性腫瘍学会賞(石原・池田賞)
- 第20回マルホ研究賞
- Poster Prize, 47th Annual Meeting of European Society for Dermatological Research
略歴
| 2012年 | 東京大学医学部医学科 卒業 |
|---|---|
| 2014年 | 藤枝市立総合病院 初期研修 修了 |
| 2014年 | 東京警察病院 皮膚科 |
| 2016年 | 東京大学医学部附属病院 皮膚科 |
| 2019年 | 東京大学医学部附属病院 皮膚科 助教 アトピー性皮膚炎専門外来、皮膚悪性腫瘍専門外来、レーザー専門外来担当 |
| 2021年 | 都内大手美容外科 入職 |
| 2022年 | 都内大手美容外科 本院 部長 美容皮膚科治療監修を担当 |
| 2022年 | 上野御徒町ファラド皮膚科 開院 |

